第90回全日本アイスホッケー選手権大会(A) [2022/12/15-18] での撮影詳細
見通しの良い観客席から様々なシーンを狙う
全日本アイスホッケー選手権大会 (A) は、アジアリーグ 5チームと社会人, 大学のトップチームが4日間のトーナメントで日本一の座を争う大会です。
ここでは通常のプレー写真に加えてカメラに収めたいシーンが多々出現します。それらをできる限り捕らえるようとすると Jerry Lai 氏の YouTube Tutorial 「SPORTS PHOTOGRAPHY: Shooting From The Stands aka Elevated Photo Positions」が大変参考になります。Tutorial のポイントに触れながら撮影例をご紹介していきます。
なお、撮影は会場の長野市若里多目的スポーツアリーナ「ビッグハット」3階席から行ないました。
ここでは通常のプレー写真に加えてカメラに収めたいシーンが多々出現します。それらをできる限り捕らえるようとすると Jerry Lai 氏の YouTube Tutorial 「SPORTS PHOTOGRAPHY: Shooting From The Stands aka Elevated Photo Positions」が大変参考になります。Tutorial のポイントに触れながら撮影例をご紹介していきます。
なお、撮影は会場の長野市若里多目的スポーツアリーナ「ビッグハット」3階席から行ないました。
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使用機材
試合
Sony α9 +
- Tamron 50-400mm F/4.5-6.3 Di Ⅲ VC VXD (12/15, 17)
- Tamron 150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXD (12/16, 18)
表彰式
- Sony α7 IV + Tamron 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD
- Sony α9 + Tamron 150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXD
Tamron 超望遠ズームレンズに関して
撮影位置のビックハット3階席からプレー・シーンを撮ろうとすると 70-200mm クラスでは厳しく、400mm をカバーする「超望遠」クラスが適していると考えます。今回は 50-400mm, 150-500mm の2本を投入しましたが、使い分けのポイントは以下の通りでした。
50-400mm F/4.5-6.3 Di Ⅲ VC VXD
- 50mm までの広角を活かせる
- ズーム操作により大きく Focus を外すことがある点に注意が必要
150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXD
- アイスホッケーの撮影でよく使われる焦点領域で少しでも明るく撮れる
- 重量が重く(1,725g + 三脚座 155g)、ズームリングも固いため身体への負担を考慮する必要がある
両レンズの開放絞りの変化
※上図の情報元動画はこちら
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2022/12/15 ファームウェアアップデート
プレスリリース | 「50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXD (Model A067)」「150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXD (Model A057)」ファームウェアアップデートのお知らせ(2022年12月15日ダウンロード開始) 〜 AF追従性能の大幅向上とカメラのAFアシスト機能に対応
TAMRON MAG | スポーツフォトグラファー小川 和行氏がタムロン 150-500mm F5-6.7 (Model A057)で女子サッカーを撮る
TAMRON MAG | 写真家 水谷 たかひと氏がアメフト撮影で、タムロン150-500mm F5-6.7、50-400mm F4.5-6.3のAF追従性をレポート
TAMRON MAG | スポーツフォトグラファー小川 和行氏がタムロン 150-500mm F5-6.7 (Model A057)で女子サッカーを撮る
TAMRON MAG | 写真家 水谷 たかひと氏がアメフト撮影で、タムロン150-500mm F5-6.7、50-400mm F4.5-6.3のAF追従性をレポート
「SPORTS PHOTOGRAPHY: Shooting From The Stands aka Elevated Photo Positions」by Jerry Lai
Jerry は、観客席から撮影することには5つの利点がある、と言います。
1. To Be Different
プレス向けに用意された限られたエリアからでは誰もが同じような写真しか撮れなくなる。
2. Clean Backgrounds
高い位置から撮ると、背景に余計なものが入りづらくなる。
3. Be Creative
入場時の特殊な照明やフィールド(氷面)のロゴ, 太陽や照明が映し出す陰影などを含むユニークな写真が撮れるようになる。
4. Be Safe
撮り逃すリスクを減らせる。
1) フィールド(リンクサイドのガラス越し)では撮れないシーンがある
1) フィールド(リンクサイドのガラス越し)では撮れないシーンがある
- 記念フェイスオフや表彰式などのセレモニーではプレスでも撮影が限られることがある
- 特別なイベントであることを示すフィールドのロゴや会場の様子を撮れる
2) 速い動きを捉えるのがより容易になる
ビックハットの照明は明暗差が少なく観やすいですが、LED照明の明るさを経験してしまうとやや暗いことは否めません。今回使用した超望遠レンズでは絞り値が暗くならざるをえず、F5.6, F6.3, F6.7 が適用されています。
ISO 感度を 3200 あるいは 4000 へ抑えるために Shutter Speed を 1/800 まで下げましたが、このおかげだと捉えています。
- 遠くからだとスピードが緩やかになる
ビックハットの照明は明暗差が少なく観やすいですが、LED照明の明るさを経験してしまうとやや暗いことは否めません。今回使用した超望遠レンズでは絞り値が暗くならざるをえず、F5.6, F6.3, F6.7 が適用されています。
ISO 感度を 3200 あるいは 4000 へ抑えるために Shutter Speed を 1/800 まで下げましたが、このおかげだと捉えています。
3) フィールド全体をカバーできる
- アイスホッケーではリンクサイドからではどちらか一方のゴール前しか撮れないが高い位置からなら両サイドを狙える
PSS ではレフェリーの動きにも注意を払います。位置関係によっては狙っているシューターやゴーリーに重なることがあります。シューターがライトハンドかレフトハンドかによってレフェリーが位置取りを変えることもあります。
5. Luck
高い位置からしか捉えられないような希少なシーンを撮れることがある。
- 天に向かって叫ぶセレブレーションのシーン
アジアリーグ, 社会人, 大学と普段は試合を行わない組み合わせで見られる試合終了後の交流シーンは全日本選手権ならでは。